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これからの経済見通し C

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の続きで〜す。

 資源価格の上昇は、国民の暮らしの点からは最貧国であるアフリカの諸国に次々に新しい資源国を誕生させました。

 非鉄金属、石油、天然ガス、未開拓のアフリカは資源の宝庫でもあり、紛争の火薬庫でもあります。これまでアフリカの資源を独占してきた欧米の資本に中国が加わって資源争奪競争が展開されています。資源の富は、軍事力や警察力で地域を独占し、外国から資本と技術を導入すれば、容易に富を得ることができる点において、製造業やサービス業と産業の構造が根本から異なります。

 暴力で国民を抑圧し、ひどい生活を強いても、権力者が安定して富を享受し得る点において、日本のような資源消費国とは根本的に異なります。こうして、資源国では、非資源国よりもはるかに国内紛争が多いという傾向を生みました。

 世界は、グローバリゼーションによる新興国中心の高度成長と引き換えに、エネルギーと食糧を手に入れるのが不安定な世界に突入したのです(こうしたメカニズムについては、昨年の2月末に出版した『米中経済同盟を知らない日本人』(徳間書店)に詳しく包括的に説明しています。ご参照ください)。

 こうした事態は、日本には関係ないのでしょうか。とんでもありません。米国以上にこれから苦しいのが日本経済なのです。米国以上に食糧もエネルギーも外国に依存しています。そして、日本の生命線である工業製品の生産は大きな危機を迎えるのです。

 自動車や鉄鋼がその典型です。中国やインドを震源地とする自動車の価格革命はやがて世界に及ぶでしょう。日産自動車が最低価格2500ドル(約26万円)の自動車の開発を掲げたのもその一例です。インド最大の自動車会社であるマルチ・スズキ・インディアの主力車は50万円前後です。

 途上国が消費市場の中心になるにつれ、価格競争と量産効果で自動車の価格破壊が世界で起きるのは時間の問題でしょう。もちろん、少数の富裕層は1台数千万円の車に争って乗るかもしれません。しかし、このセクターに強いのは超高級な欧州車です。日本が強い1台150万円から300万円前後の乗用車に乗る人は世界的に減るでしょう。自動車の世界に価格破壊が起きるからです。

 一方で、自動車の材料は値上がりします。その代表が日本が世界に冠たる鉄鋼です。鉄鋼の材料である鉄鉱石と石炭は3社ほどの資源メジャーに独占されています。

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