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これからの経済見通し B

これからの経済見通し @
これからの経済見通し A
の続きで〜す。

 食糧大国米国も揺らいでいます。世界中にグローバリゼーション、自由貿易、WTO(世界貿易機関)といって農業と食糧輸入の自由化を強引に推し進めた米国は、供給責任を負わない身勝手な国家であることを露呈してしまいました。

 石油が高くなり、バイオ燃料にすれば儲かるからと米国の農家が判断し、トウモロコシを食糧や飼料ではなくバイオ燃料の原料にしたことから、世界的な食糧と飼料不足の連鎖反応が始まりました。

 急速に肉食が普及する中国での肉類への需要が価格に火をつけました。トウモロコシや米、小麦などの穀物の価格は上昇し、そうした商品に投資する資金が急増してますます価格の高騰が起きました。

 世界中で1日1ドル未満の所得水準で暮らす人は11億人いると言われます。そうした貧しい人たちを食糧高騰は直撃しました。

 農民にとってはいいだろう、というわけではありません。農業自由化の政策によって、インドなどの途上国では、温暖化の影響で旱魃に苦しむ農民は、収量が増えるからと米モンサントなどの農業メジャーが開発する穀物種子や肥料を購入してきました。

 自給自足をやめて、商品作物を作り、それを売って生計を立てる農民層が増えたのです。そうした農業の必要物資も高騰を続け、農業メジャーは高い収益を上げています。一方で、農民は借金に頼るようになりました。

 しかし、農民が作って地域で売る農産物の価格がそんなに上がるわけではありません。コストは上がり収入は増えない。それでは借金を返せない。現金に換えるためには作物を食べてしまうわけにもいかない。こうして、インドの農民にここ10年ほどで自殺が急増しているのです。

 インドだけではありません。中国や他のアジア諸国やアフリカの農民の多くも、伸びない収入と高騰する生活費の格差の中で苦しんでいるのです。

 高成長が続く新興国、そこでの好景気と消費の伸び、値上がりを続けるエネルギーと食糧、それによって生存を脅かされる人々。先進国の巨大金融機関や企業は守っても、世界の貧しい人の生存については、グローバリゼーションはあずかり知らないことが明らかになってしまいました。

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